こちらは宮城県臨床心理士会のホームページです

HOME > 宮城県臨床心理士会総会承認資料 2

宮城県臨床心理士会総会承認資料

宮城県臨床心理士会総会承認資料

2.研修研鑽に関する基本的な考え方

承 認:2008年2月23日
承 認:2014年6月21日
承 認:2015年6月27日

Ⅰ.考え方の考え方
 <会の責務>
1.会員に相互研鑽の機会を提供する
2.研修に関する情報収集と情報提供をおこなう
 <会の限界>
1.特定の理論や技法の習得を目的とした「養成」研修ではない
2.個々人の多様な関心を網羅することはできない
 <個人の責務>
1.研鑽は各自の責務である
2.日本臨床心理士資格認定協会の資格更新に必要な「ポイント」取得に関しても、基本は各自の責任において対処するものである

Ⅱ.基本的な考え方
 1.「会員の連携と相互の研鑽」(会規約第1条より)の機会を提供する
 2.会員が個人として研修や研鑽を積むことを奨励する
 3.この立場から、必要時には、研修や研鑽の1つの表れとして受講証などの証明書類を求めることがある
 4.日本臨床心理士資格認定協会の資格更新に関するポイントについて
 認定協会発足当時の状況にあっては、県士会主催の「定例研修会」の開催実績が参加会員のポイント取得を直接的に支援する意味は大きかった。しかし、資格者も研修機会も増大している昨今の現状では、ポイント申請可能であることを強く意識した研修企画と開催の意義は薄れつつあると考える。
 今後の研修は、認定協会が規定する「定例研修会」「ワークショップ」のポイント取得への間接的支援を意識した企画とする。
 5.会員(特に初回更新前の会員)の望ましい研修研鑽歴を例示する

研修時間 :年間20時間以上
スーパービジョン時間 :年間20時間以上
内訳: 個人スーパービジョン /10時間以上,
グループスーパービジョン /10時間以上 

 なお、経験年数にかかわらず、必要に応じたパーソナル・セラピー(自身がクライアント体験を重ねる)を受けることも強く勧めたい。
 とりわけ、新規取得後3年未満の者で、かつ、職場において心理職一人職場の勤務形態の者は、上記の研修研鑽に加えて、パーソナル・セラピーを受けることは必須と考えて欲しい。これは、「日本臨床心理士会倫理綱領」の次の内容を遵守するための努力の具体例である。

第1条 4:会員は、自らの知識、能力、資質及び特性並びに自己が抱える葛藤等について十分に自覚した上で、専門家としての業務や活動を行う。
5:会員は、心身の健康のバランスを保つとともに、自分自身の個人的な問題が職務に影響を及ぼしやすいことを自覚し、常に自分の状態を把握するよう努める。

Ⅲ.研修研鑽の機会と証明
 どの研修に参加すれば研修歴となるのか、何時間受講したらよいのか、という質問は、本質的な問いかけとはいえない。究極は、個人が専門職としての成長を遂げているかどうかが問われるはずである。しかしながら、会員各自に研修研鑽を積むことを奨励する立場から、研修研鑽の機会とみなせるものについての概略を示す必要はあるだろう。
 現在、財団法人日本臨床心理士資格認定協会(以下、認定協会と記す)の規定による研修機会が例示されている。将来的には宮城県臨床心理士会が認める研修研鑽機会も例示されるとよいだろうが、これについては今後の課題となる。
 ここでは認定協会の規定の概要をあげておく。

・認定協会の関連規定である「臨床心理士教育・研修規定別項」(平成13年7月8日改正)に表記されているもの(詳細は「臨床心理士関係例規集」を参照のこと)
(1)認定協会が主催する「臨床心理士のための研修会」「心の健康会議」
(2)日本臨床心理士会が主催する「全国大会」、および地区または都道府県単位の当該臨床心理士会が主催して行う「研修会」
(3)認定協会が認める関連学会の年次大会やシンポジウム、ワークショップ、研修会など
(4)認定協会が認める臨床心理学に関するワークショップまたは研修会
・上記の(4)に関する補足説明
 ワークショップまたは研修会を開催した個人または団体が、開催後に認定協会に対して「継続研修機会承認申請」を行い、審査の結果、認定協会から承認を受けたワークショップ、研修会をさす。なお、開催者が申請承認以前に「継続研修ポイント取得が可能」とのPR等をすることは固く禁じられている。
 なお「定例研修会」は年6回以上、20時間以上、有資格者5名以上、構成人数6名以上の開催、有資格者の比率50%以上、「ワークショップ」は1回5時間以上、有資格者の比率30%以上と規定されている。

 会としては、上記の例示に該当しない様々な研修会などが各地で地道に開催されている現状を尊重したい。その立場から強調したいことは、各自が受講証や修了証などによって自らの研修研鑽歴を証明するという意識を高めて欲しいし、実践して欲しい。主催者発行の受講証などの証明書類を求め、保管し、必要に応じて自己の研修研鑽歴を提示できるようになって欲しい。そのためにも、研修会などを主催する個人または団体の代表者には受講証などの発行にご協力いただけるよう、会としても努力したい。
 なお、受講証などの証明には以下の項目が記載されているのが望ましい。
研修会名、開催年月日、場所、時間数、研修内容の概要、講師名、発行者名

Ⅳ.スーパービジョンに関する仮定義
 会員に研修研鑽を積むことを奨励する立場から、特にスーパービジョンを受けることを奨励する上で、スーパービジョンに関する定義を示す必要がある。種々の論議はあるものの、当会としては、2007年2月15日付文書『諮問委員会の「答申」に対する役員会の見解』並びに2006年10月26日付文書『宮城県の学校臨床心理士の活動と専門性(答申)』を踏まえた結果、スーパービジョンを次のように仮定義する。
1.スーパービジョンをAタイプとBタイプの2つに分類する。
2.この分類は形態の区別であり、両タイプのスーパービジョンを受ける経験を積むことが望ましいのはいうまでもない。

<Aタイプ・スーパービジョン>
 このタイプは、上記「答申」の内容を踏襲したスーパービジョンをさす。

1)ここでいう「スーパービジョン・セッション」「スーパーバイザー」の概観
・1回のセッションは1時間(50分以上は1時間とみなす)以上であること
・面談によるセッションであること
・スーパーバイザーに期待される規準:
臨床心理士有資格者で心理臨床の経験20年以上の経験を有し、以下のいずれかの要件を満たす者
(1)認定協会による指定制大学院の教員
(2)心理臨床の専門分野(医療、大学教育、保健・福祉、司法・矯正、教育臨床、産業、私設心理相談)において後進の指導・養成をする立場の経験を有する者
(3)宮城県臨床心理士会が適切と認める以下のいずれかの者
① 一定の水準にある学会あるいは団体の認定するスーパーバイザー有資格者
② 宮城県臨床心理士会の主催するスーパーバイザーのトレーニングコース受講者
③ 宮城県臨床心理士会の認定するスーパーバイザーのトレーニングコース受講者
注: ②③に関しては、現時点では実施されていない
今後の課題である
④ その他、上記と同等と認められる者
注: 例えば、臨床心理士資格を有し、心理臨床の経験15年未満の者が、スーパービジョンを受けながら後進の育成に寄与している場合等
・有料であること
・受講証等(日時、場所、時間数、個人・グループの別、氏名等が明記されたもの)が発行されていること

2)ここでいう「スーパービジョン時間」のカウント方法
<1対1の場合>
セッションの時間を「個人スーパービジョン時間」としてカウントする
<3人以下のバイジーが同席する場合>
① 事例提出などの意味あるスーパービジョン・セッションを各自が行えば、全体の時間数(例えば2時間、3時間)を、各自が「個人スーパービジョン時間」としてカウントする
② 同席はしたが、自分からは事例提出などの意味あるセッションを行わなかった者は、全体の時間数(例えば2時間、3時間)をスーパービジョン時間としてではなく、「研修時間」としてカウントする
<4人以上のバイジーが同席する場合>
例:5人(A、B、C、D、E)のバイジーが同席した3時間の全体セッションで、A、B、Cがそれぞれ事例提出などの意味あるセッションをして全体セッションが終了した場合を例にとると:
⇒ABCのカウント:「グループスーパービジョン時間」1時間と「研修時間」2時間
⇒DE のカウント:「研修時間」3時間

<Bタイプ・スーパービジョン>
 このタイプは、例えば次のようなスーパービジョンをさす。

1)ここでいう「スーパービジョン・セッション」「スーパーバイザー」 の概観
・1回のセッションが30分以上であること
・面談によるセッションであること
・スーパーバイザーは、心理臨床の経験15年以上の経験を有し、以下のいずれかの要件を満たす者であることが望ましい
① 臨床心理士有資格者である者
② 職制上の上司である者
・無料であってもよい
・必要に応じて、証明書などの発行に応じてくれること

2)ここでいう「スーパービジョン時間」のカウント方法は、次の2種類
Aタイプ時間数:Aタイプの「スーパービジョン時間」のカウント法による時間数
Bタイプ時間数:上記によらないカウント法での時間数

Ⅴ.当会主催の研修企画全体像
【対象】 【内容】
新(転)入会員: オリエンテーション、新(転)入会員向け研修、相互研修
未更新者: 未更新者研修、相互研修
全員: 定例研修、トピック研修(倫理・危機管理等)、相互研修
3回以上更新者: スーパービジョン研修、相互研修

 この基本枠を念頭に、着手できる企画から実施して、徐々に充実させていく。
 2007年7月役員会にて「研修企画骨子検討ワーキンググループ」の設置を決定し、骨子案の検討をした。2013年11月役員会にて「研修委員会組織再編準備会」の設置を決定し、研修企画や組織面の検討をして、修正や見直しを行い研修体制を拡充した。

Ⅵ.研修委員会の組織化
 以下の3班構成とする
 全体研修班 ・・・定例研修・トピック研修(倫理・危機管理等)の研修企画運営
 対象別研修班  ・・・新(転)入会員対象研修、未更新者研修、スーパービジョン研修の研修企画運営
 特別研修班 ・・・必要時に随時活動

Ⅶ.「学校臨床心理士調整連絡会」関連
・現状認識:「応募者リスト」は会長名で各行政窓口に提出している。しかし、行政側からは、会長名による「推薦者リスト」として受け止められている実態であることを、まず認識する必要がある。
・今後の対応:応募に際しては、会は会員に「研修研鑽歴」を問い、受講証等のコピー提出を求めることとする。なお、「研修研鑽歴」の様式案については今後早急に検討する。これは、認定協会が更新手続きにあたって要請している内容や手順に準じたもので、年単位で研修研鑽歴を申告する方法と位置づける。なお、病気や出産などの諸事情がある場合には、その旨の申告を行うものとする。