こちらは宮城県臨床心理士会のホームページです

HOME > 宮城県臨床心理士会総会承認資料3

宮城県臨床心理士会総会承認資料

宮城県臨床心理士会総会承認資料

3.宮城県臨床心理士会員の研修研鑽に関するガイドライン

承 認:2010年6月19日
承 認:2014年6月21日
承 認:2015年6月27日

Ⅰ.はじめに
 臨床心理士には、①種々の心理テスト等を用いての心理査定や心理面接の技法に精通していること、②一定の水準で臨床心理学的にかかわる援助技法を適用して、その的確な処理能力を持っていること、③地域の心の健康活動にかかわる人的援助システムのコーディネーションやコンサルテーションにかかわる能力を保持していること、加えて、④自らの援助技法や査定技法を含めた多様な心理臨床能力に関する研究・調査とその発表等についての資質を涵養することが要請されている。こうした4種の業務について、自らの心理臨床能力の向上と、高邁な人格性の維持、研鑽に精進しなければならない。
 宮城県臨床心理士会としては2008年2月23日承認の『研修研鑽に関する基本的な考え方』を提案し、第8期役員会の諮問を受けて、『研修研鑽に関する基本的な考え方に対するワーキンググループの最終報告』が提示された。これらを踏まえて宮城県臨床心理士会は、研修についてのガイドラインを示し、会員に向けて広く周知するものである。

Ⅱ.会が提供するもの ~研修について~
(1)新入会員および転入会員へのオリエンテーション
 オリエンテーションは、宮城県臨床心理士会の組織と活動内容、臨床心理士としての倫理等を伝える。これらは、宮城県臨床心理士会の仕組みや臨床心理士としての心構え等を学び、会員相互が繋がる糸口となる意味で重要である。

(2)新入会員対象研修
 新規資格取得者および前年度中途転入会員を対象とする研修会を開催する。様々な経験をもつ既存会員と新たに宮城県臨床心理士会に入会する会員との研修研鑽の場を提供する。各会員の相互研鑽の場が築かれ、広げられていくことが期待される。

(3)未更新者対象研修
 未更新者(資格取得後5年未満の会員)を対象とする研修の機会を提供する。未更新者については、新規資格取得者に準じるものと考えられる。幅広い分野の会員との相互研鑽の場の提供を行う。

(4)定例研修会
 宮城県臨床心理士会では、1年間の継続研修の機会を提供する。5領域(医療、教育臨床、保健・福祉、大学教育、三部合同)にわたる様々な領域から、吟味された研修内容を提供する。1年間の継続参加により臨床心理士教育・研修規定別項第2条(2)に基づいたポイント申請の対象となる。
 なお、研修の企画運営にあたっては、倫理規程・倫理綱領を踏まえ、会員の資質向上や相互研鑽の目的にかなうよう留意する。

(5)スーパービジョン
 スーパービジョンは、『研修研鑽に関する基本的な考え方』において示されたAタイプ・スーパービジョンとBタイプ・スーパービジョンに分類される。
 宮城県臨床心理士会は、Bタイプ・スーパービジョンの定義のもとに、スーパーバイザーの基準に達する会員のリストを作成しホームページ上に掲載する。スーパービジョンを受けたいと希望する会員から照会があった場合は、情報提供を行うこととする。なお、スーパーバイザーとスーパーバイジーの契約は個人契約とする。
 また、リスト該当者を対象とするスーパービジョンに関する研修の企画・運営を行う。

(6)トピック研修
 上記の研修の他、その時期や時勢に応じたテーマに関する研修の企画・運営を随時行う。なお、トピック研修のうち、臨床心理士教育・研修規定別項第2条(2)に基づくワークショップの基準を満たすものに関しては、臨床心理士資格更新ポイント申請の手続きを行う。

Ⅲ.会員に求めるもの
(1)新規資格取得者および未更新者に求めるもの
 新規資格取得者および未更新者(以下、新規資格取得者等)は、臨床心理士としての基本姿勢(社会人としての心構え/臨床心理士としての心構え/倫理一般の問題/他職種と協力関係や信頼関係を築く必要性/自己啓発の必要性/自分の健康を保つこと等)の重要性を十分に認識することが必要である。また、ひとつの領域や特定の理論・技法にこだわらず、さまざまな領域や理論・技法を学ぶことが望ましい。
 宮城県臨床心理士会では、各職域部会が考えて、幅広くまた吟味した研修内容を検討し実施している。新規資格取得者は、初めの3年間は全ての研修会に参加することが望まれる。
 新規資格取得者等は、スーパービジョンを受けることが望ましい。各自でスーパーバイザーを探し、自らの臨床について助言を得る機会を持つことが推奨される。宮城県臨床心理士会では、スーパービジョンを受けたいがどうしてもスーパーバイザーを見つけられない会員に対して、スーパーバイザー候補に関する情報提供を行うことができる。

(2)会員全体に求めるもの
 宮城県臨床心理士会規約第1条および一般社団法人日本臨床心理士会倫理綱領第1条と第5条等に基づき、全ての会員は、研鑽を怠らないよう自らの専門家としての資質の向上に努めなければならない。
 そのために、Ⅱ項に示した本会が提供する研修機会の他にも、各種学会等、その他の研修機会への参加を通じて、自ら積極的に研修研鑽の機会を求めることが望まれる。
 宮城県臨床心理士会では、毎年倫理に関する研修を開催することとしており、少なくとも3年間に一度は参加することが強く推奨されている。
 また、各種の研修研鑽の記録を残し、必要に応じて自らの専門性を開示できるように備えることが望まれる。

Ⅳ.おわりに
 宮城県臨床心理士会には様々な経験を持つ会員が属している。経験の少ない会員は、新人教育や各部会の活動、定例研修会等の機会を通じて、他の会員から学ぶことが可能である。経験者にとっても、これらの研修は、自らの臨床を振り返り、成長する機会となる。
 宮城県臨床心理士会は若手を育てつつ、会員が相互に研鑽していくことを目指すものである。